SOUL SMOKERS INC.
プロフィール

L.A.SEIS

Author:L.A.SEIS
FC2ブログへようこそ!



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する



スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ALGEBRA/PURPOSE
ALGEBRA/PURPOSE

昨年のSTAXの本格的な再始動がきっかけというわけでもないんでしょうけど、ANGIE STONEを筆頭にLEDISI、CHRISETTE MICHELE、最近だとERYKAH BADUやLALAH HATHAWAYなど、ここしばらくの間やたらネオ・ソウルとかオーガニック・ソウルだとか言われるタイプの女性R&Bに良作が多い印象があるのですが、ALGEBRA『PURPOSE』という作品は、その流れをダメ押しするかのような素晴らしい出来です。これぞ、まさに決定打。

レーベルのプロモーション能力が優れているのか、アルバムのリリース前後にはいくつかの媒体がALGEBRAのことを取り上げており、かくいう僕もその中の一つを見て彼女の存在を知ったのですが、どの場所でも共通して銘打たれていた“D'ANGELOやERYKAH BADU、INDIA ARIE、JOEを送り出したKEDAR MASSENBURGが発掘した新人!”というキャッチコピーがわかりやす過ぎて、最初は若干スルー気味でした。が、いざ聴いてみると、コレがまた...“百聞は一見にしかず”ならぬ“百見は一聴にしかず”とは実にこの事で、良い意味で字面から受けるイメージとは異なる作品でした。

当初の僕のように、コレがある意味予定調和的な作品だと思ってスルーしている人のために言っておくと、『PURPOSE』は非常にヒップホップ度数の高いアルバムです。とは言っても、いわゆる“ヒップホップ・ソウル”みたいに“トラックにラップが乗っていてもおかしくない”というタイプではなくて、使っている音色など、あくまで方法論的な意味合いで、という話なんですが。そのさじ加減はかなり絶妙なので、宣伝する側も悩んだ挙句、上のようなキャッチコピーに落ち着いたのではないでしょうか...いずれにしても、予想を大きく裏切る好内容。
まず、イントロ的な『At This Time』に続く『Halfway』のアタマで“This Goes Out To The Old School!”というかけ声が入るところからして象徴的で、随所でハメられるコスリがグルーヴを生み出し、泣きのホーンのフレーズに骨抜きにされること必至なこの曲、かなり良い。
そして、緊迫感のあるストリングスのループ(即座にROYAL FLUSH aka GHETTO MILLIONAREを連想しました)と重厚なピアノ、タイトなリズムの組み合わせがカッコイイ『Run & Hide』も、B-BOYのツボをくすぐる良曲。とは言いつつ、スモーキーな空気感を漂わせながらもパーッと広がるような明るいコード感やコーラスワークを用いているのがこの人の特徴。ちなみに、この2曲のプロデュースはKWAME。う~む、なるほどね。

さらに、軽快なピアノ・ループとハネたドラム、キャッチーな歌メロがHYDEOUT~STARVING ARTISTS CREWファンやポップスのリスナーにもオススメな爽やかシット『U Do It For Me』、
単純にメロディの良さだけでいえばアルバム中随一な、さすがのCARVIN HAGGINS & IVAN BARIAS仕事『Happy After』などもサイコーの出来で、アタマ5曲目くらいの段階で既に“買い”な充実ぶり。確かに、兄貴分であるJOEに通じる部分は多々あるかも。
また、『My Pride』や『Can I Keep U?』のような、MARY Jが歌っても違和感なさそうなヒップホップ・ソウルど真ん中な曲や、後半で固め打ちされるアコースティックな曲に対応できるのも、ALGEBRAの強みと言えるのでは。

が、いかんせんカンロクに欠けるのが惜しいところ。デビュー作に神がかり的なパフォーマンスを期待するのも無理があるとは思いますが、歌自体にトラックを置き去りにするくらいのパワーがあれば、このアルバムはとんでもない怪物作に化けたような気がします。そういう意味でも、今後に期待大。
ちなみに、LALAH HATHAWAYの新作も素晴らしいのですが、ALGEBRAとは逆の意味で物足りなさを感じました。つまり、歌は圧倒的なのにオケやメロディのフックに欠けるという。でも、これだけ良質な歌モノが連発される状況なら、そうした要望を完璧に満たす傑作の登場も時間の問題かも。
スポンサーサイト

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

LYFE JENNINGS/LYFE CHANGE
LYFE JENNINGS/LYFE CHANGE

メジャー・レーベルに所属するR&Bシンガーの中で、最も塩辛い(=ブルースな)歌声を出せるアーティストの一人、LYFE JENNINGS。インディーや、メジャーでもJAHEIMなど、“ゲットー・ソウル”を標榜する歌い手はいくらかいれど、(青春時代を塀の中で過ごした自身のバックグラウンドを含めて)人生の悲喜こもごもを苦味タップリに歌い上げる点で彼に勝てる人もいないのでは。時代があと何十年か早かったら、絶対チェスあたりからブルースのレコードを出していたと思います。

LYFE JENNINGSの音楽は一言で哀愁、それに尽きます。暗いとまではいかなくても、シリアスで、緊迫感がある(10年も檻の中で過ごせば、ノーテンキな歌を作る気にはならないですよね...)。ANTHONY HAMILTONやRYAN SHAWなども然りですが、こうした、いわゆる最近のR&B然としたポップな曲とは異なる泥臭いソウルを歌うシンガーがメジャー・ディールを持っているというのは、非常に健康的。PROJECT PATやYOUNG BUCKといった、共演してきたラッパーの顔ぶれを見ても、明確な方向性が窺えて好感が持てます。

現地のレビューをいくつか読んだところ、新作『LYFE CHANGE』は、良く言えばまとまりがある、悪く言えば持ち味であるザラつきやラフさが減衰した作品、という評価が大多数のようですが、後の、言わばメインストリーム向け・コマーシャル過ぎるという批判は、あくまで前二作と比べての話に過ぎないし、その変化が悪いとも思いません。LYFE本人も“子供にも聴かせられる作品づくりを心がけた”と語っているので、これはセルアウトではなく成熟ととらえるべき。何だかんだ言っても、ドスのきいた歌声や痺れるような絶唱は健在ですし。

輸入盤はシンプルな作りの廉価版も出ているので、値段を考えれば次の3曲で十分元が取れます。
『Never Never Land』→先行シングルでもある、極上のスロウ・バラード。メロディ、アレンジともにアルバム中でも飛び抜けたクオリティ。とろけます。
『Cops Up』→どこかH-BOMBの名曲『Playa's Need No Love』を思わせる、フックのエフェクトがかった歌声が最強にカッコイイ、クラブ/ホームリスニングともに対応可能なキラーチューン。実は真っ当なラブソングの歌詞も面白い。
そういえば、マイアミのDUNK RYDERSの一員、ICE BERGのマイスペでも早速この曲のオケが使われてました。
『Old School』→SNOOPをフィーチャーした、BPM早めの...とは言っても今流行りのアゲアゲな感じでもJOHN LEGEND的な手法でもなく、重厚なストリングスがひたすら哀愁を誘うスリリングな8ビート。
これらはいずれも長期のヘヴィ・リスニングに耐え得る名曲ですが、加えて、
T.I.のヴァースもがっちりハマった、NAS『Rule』っぽい音使いの『Brand New』、
冒頭のアカペラから一転、レゲエトラックへの展開に意表をつかれる『You Think You've Got It Bad』、
感動的なアコギの弾き語りシット『Midnight Train』と、ビシッと一本気を保ちながら遊び心を小出しにしているところがニクい限りです。(なぜか)疑似ライブ仕立ての壮絶バラード『Will I Ever』も相当ヤバイ。
特に、『You Think You've Got It Bad』はルーツレゲエの、『Midnight Train』はロックのリスナーのハートもロックするであろう普遍的な良曲で、これらを耳にするだけでも、LYFE JENNINGSが持つジャンルレスな歌の魅力を実感できると思います。
決してハデな内容ではないけど、間違いなく傑作。売れて欲しいなぁ~。

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

RAHEEM DEVAUGHN「THE LOVE EXPERIENCE」
RAHEEM DEVAUGHN「THE LOVE EXPERIENCE」

前回、RAHEEM DEVAUGHNの新作「LOVE BEHIND THE MELODY」を紹介しましたが、RAHEEMといえば、何と言っても2005年リリースの大傑作「THE LOVE EXPERIENCE」について触れないわけにはいきません。
僕は発売以来飽きもせずこのアルバムを聴き続けていますが、これほど鮮度が衰えず、聴く度に新しい発見をさせられるR&Bアルバムも他にありません。新作を絶賛しておいてなんですが(良い作品ですよ!)、個人的な好みを度外視しても、1stの圧倒的な完成度にはさすがに及ばないと思います。

僕は基本的に、ソウル/R&Bというものは良くも悪くも規定的な音楽で、そこにマイケルのような規定外のアーティストが出現する危ういバランスこそが大きな魅力だと考えているのですが、RAHEEMの方法論は、マイケルやその他のイノヴェーター達のそれとも違う(あくまで規定の中で遊び心を小出しにしている感じというか...)。
そう考えると、RAHEEMはやはり色んな意味でPRINCEチルドレンの筆頭株と言えるような気がします。

制作にあたって実に2年の準備期間を設けたというこの「THE LOVE EXPERIENCE」、それだけに流行性よりも普遍性に重きが置かれた内容となっていますが、そこはさすがにクセ者のRAHEEM DEVAUGHN、作り手の個性が強いぶんありきたりな作品になるわけがありません。
まず何と言っても、SWITCH「My Friend In The Sky」を使った表題曲が素晴らしい!ロウなヒップホップ・ドラムに込み上げ系のメロディ、(しばしば比較される)マーヴィンが乗り移ったかのようなパフォーマンスが聴けるブリッジの展開が鳥肌モノなこの曲を聴いただけでも、コレがその他多くのR&B作品と趣を異とすることがわかるハズ。
UGKがRAHEEM本人を招いて再利用した「Real Woman」も記憶に新しい「Guess Who Love You More」は、パッと聴き地味ですが、繰り返し聴くうちにズブズブとハマり込む麻薬的なグルーヴを持った曲。かくいう僕も、最初は“なんでコレがシングル?”と首をかしげましたが、10回近く聴いて本当に好きになりました。こういう経験は珍しいです。
ミックスのクオリティも非常に高く、特に、ドラムの臨場感豊かな音処理には耳を奪われます。印象的なフレーズを奏でるベースとの絡みもイイ感じ。
RAHEEMの歌は、例によってお世辞にも巧いとは言えないのですが、それを味とさせてしまうパワーがあります。特長の一つでもある、緻密に構成を練られたコーラスワークも聴きどころ。
LARRY GOLDが指揮する壮大なストリングス(ラストの長尺ソロがヤバイ!)が涙腺を刺激する「Where I Stand」も、高い音楽性とラフなヒップホップ・ビートがうまく融合した名曲。フィリーな質感に少しだけ時代を感じます。

そして、BOYZ Ⅱ MENを引用した、ギターがむせび泣くスロウジャム「Ask Yourself」,
切ないギターのリフと夢見心地なコーラスにオヤGもソファ直行な「Believe」(個人的ベストトラック!),
ICE CUBE「It Was A Good Day」と同ネタ(アイズレー「Footsteps In The Dark」)の「Until」の3曲は、G-RAP/甘茶ソウル・ファンの同胞にも是非聴いてもらいたい!これが鬼メロウってヤツです。
で、キューブ曲をあらためて聴き返してみたところ、使い方だけでなく質感も結構似てました。そう考えると、「THE LOVE EXPERIENCE」は冗談抜きでG-RAPファンの耳にアピールする作品なのかも...。

聴くたびに毎回思うんですが、このアルバムにはホントに捨て曲がない。もちろん、全曲シングルカット可能!というタイプのアーティストではないので、即効性のある曲ばかりではないのですが、そうでないものも革新的だったり個性的だったり、つまりは何らかの形で記憶に残る曲ばかりなわけです。
例えば、エレキギターのアルペジオと湿ったメロディがUKロック的な「Who」,
クラシカルな雰囲気がドープな「Breathe」と「You」,
まるでフォークトロニカのような静謐さが美しい「Is It Possible」,
サウンド/歌ともにレニクラ(「Thank You」でシャウトアウトしてます)を思わせるロッキンな「Cadillac」などは、もはや完全にRAHEEMワールド。シビれます。

RAHEEM DEVAUGHNは稀代のR&Bモンスターだと思います。上でG-RAP/甘茶ソウル・ファンにオススメと書きましたが、一方で、普段ロックを聴いている人にも激プッシュできますから。
あと、新作もフツウに良作だということは、あらためて強調しておく必要がありそうです。そもそも、メイン楽器(ちょっと乱暴な言い方ですが)がストリングスから鍵盤にシフトしている時点で、印象はガラリと変わりますし...。アーバン寄りという意味では、コチラの方が好きな人も少なくないでしょう。
個人的には、客演オファーが激増し、グラミーのノミネートなどで正統な評価を得るようになったからこそ、次作では好き勝手にやって欲しいと思います。新作が出たばかりなのに気が早いですが、今から楽しみです。

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

RAHEEM DEVAUGHN/LOVE BEHIND THE MELODY
RAHEEM DEVAUGHN/LOVE BEHIND THE MELODY

R&B・ヒッピー・ネオソウル・ロックスター...このうさん臭い名称がRAHEEM DEVAUGHNのオフィシャルなa.k.a.だそうです。一体何のことやら。

RAHEEM DEVAUGHNといえば、独特のヘアスタイル(1stのジャケを参照)にファッション、ライヴパフォーマンスから、“孤高のアーティスト”的な見方をされることが多いような気がしますが、上に挙げた呼び名やそうしたキャラクターに反して、やってる音楽はそこまでオルタナティブなものではないと思います。むしろ、新作「LOVE BEHIND THE MELODY」は、コアな音楽性が際立っていた「THE LOVE EXPERIENCE」に比べれば、“ど”がつくほどストレートなソウルアルバム。もしイメージで食わず嫌いされているとすれば、実にもったいない話です。

ただ、本人が他の凡百のR&Bシンガー達と一線を画する気概を持っていることは間違いなく、それはイントロ的な「Hello Love...」(サクッと終わりすぎ!イイ曲なのに...)のポエトリー・リーディングっぽいフロウや、随所で耳につく非黒人音楽的なメロディ(ヒッピーとロックスターはここから?)に顕著です。こうした試みは、ともすれば奇をてらっているだけにもなりがちですが、個人的には、実験精神旺盛な姿勢は大歓迎。というかそれ以前に、グループ出身というキャリアに由来する一人多重録音の妙、シンガーとしては珍しいミックステープ(ストリート・アルバム)の積極的なリリース、自身が属する複数のユニットを含む地元重視の活動など、個性的なトピックが次々と出てくる時点で十二分に面白いんですが。

ストリングスのキメから一転、スキ間を活かしたソリッドなビートになだれ込む冒頭曲(KENNY DOPEプロデュース!)に続く「Woman」は、グラミー賞候補にもなった佳曲。ひたすら女性を讃えまくる歌詞もニクイです。
暖かみのあるエレピが抜群の心地良さを演出する「Love Drug」、JOHN LEGEND~ALICIA KEYSあたりの系譜で聴けそうな、ソフトロック然としたアップ「Energy」はSCOTT STORCH作。これらはまさに鍵盤奏者の面目躍如といったところで、普段作っているラップものとの落差(特にミックスの音像とか)がオモロイです。ドラムを立たせていないのも、間違いなく“あえて”ではないかと。それにしても、BIG BOIラップうめぇ^^;

さらに、テンプスの名曲「My Girl」を使っている時点でヤバスギル「Friday(Shut The Club Down)」のモータウン感や、
「Customer」での演歌ばりにコブシの効いた歌唱、
スネアのトバしが素敵な「Desire」のUKっぽい湿ったメロディに、
「Butterflies」のサーフミュージックにも通じるゆる~い横ノリ感と、RAHEEM DEVAUGHNならではの個性的な曲が次から次へと並びます。こういう多様性があるからR&Bは楽しい。もしかすると、これはヒップホップ色の濃いイマドキのR&Bに耳慣れた人にこそオススメな作品なのかもしれません。

一方、ソウル原理主義者には充実のスロウ群を。ドリーミーな浮遊感に失禁しそうな「Mo Better」(制作はALICIA KEYSの新作でも活躍したJACK SPLASH)は、個人的にこのアルバムのハイライト。トロトロです。
鬼気迫るコーラスがエモい「Four Letter Word」も、結びにふさわしい完成度。これまた言うことナシ。
...とまぁ、結論から言うと、R&Bやソウルという言葉に少しでも反応する人であれば、文句ナシに楽しめる作品ってことです。前回紹介したJAHEIM同様、流行りやクラブ映えするかということよりも、歌の良さそのものに焦点を絞った作りにも好感が持てます。
で、さらに言うなら、この新作と名盤の1st「THE LOVE EXPERIENCE」をあわせて聴けば、RAHEEM DEVAUGHNという人の魅力が余すトコなく伝わるハズです...(つづく)。

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

JAHEIM/THE MAKINGS OF A MAN
JAHEIM/THE MAKINGS OF A MAN

2001年デビューの4枚目...なかなか良いペースです。いわゆる“ゲットー三部作”を経た、名門・ATLANTICレーベルでの初作、JAHEIM「THE MAKINGS OF A MAN」がかなりイイ。
BOW WOW & OMARIONが“女性のためにアルバムを作った”と言い切ってしまうご時勢、“レイディ~ス”な歌い手が多くを占める今日この頃なので、JAHEIMのように男臭さと繊細さを兼ね備えたアーティストが安定した活動を続けていると、なんだかホッとします。いくら内容が良くても、“女性向け”と公言された作品を積極的に聴く気には、なかなかなりませんからね...。

で、僕が元々JAHEIMのファンであることを差し引いても、相当良いです、コレ。昨年出た男性ボーカルものの作品の中でも、ベストの出来ではないでしょうか。
JAHEIMは決して技巧的に優れたシンガーではないので、1曲目の出だしから思いっきり音を外していたりするんですが、歌いっぷりが堂々としているぶん説得力があります。穿った見方をすれば、これは昨今のプログラムされた歌達に対するカウンターなのかもしれませんけど、実際こっちの方が数倍味がありますね。土臭いホーンのアレンジが効いたこの曲のタイトルは、「Voice Of R&B」。スンゴイ自信です...が、とっても痛快。
メロウなギターの裏打ちと浮遊感あるウワモノが最高に心地良い極上スロウ「Hush」は、R.KELLYのプロデュース。個人的にR.KELLYの歌自体はそこまで好みではないのですが、裏方としてもこういった曲を作れる才能はやはりグレートとしか言いようがありません。
そして、ハイライトはいきなり3曲目。「Have You Ever」は、今後間違いなくJAHEIMの代表曲になるハズ。ありがとう、KAYGEE...この曲はホントに最高。ネタ使用されたFORCE MD'S「Tender Love」のザラついた質感が、イヤというほどノスタルジーをかき立てます。
もう一発、KAYGEE制作の「Lonely」、コレがまた...。今まで何人のオヤGを泣かせてきたかわからない、至高の名曲・BOBBY WOMACK「If You Think You're Lonely Now」の(ほとんど)カヴァー!例のギターの鬼フレーズが涙を誘います。こういう“男の哀愁”的な曲は、まさにJAHEIMの真骨頂ですね。

引き合いに出される事の多いテディペンへのオマージュ?HAROLD MELVIN & THE BLUE NOTES「Hope That We Can Be Together Soon」を使った「Life Of A Thug」でホッコリした後は、これまたキラーチューンの「Just Don't Have A Clue」。ぶっといウェーブシンセにBABYFACEの瑞々しいアコギが絡むトラックの斬新さもさることながら、フックでの歌の展開が素晴らしく、日本人受けしそうな胸キュン・メロディーは必聴です。
それにしても、JAHEIMの曲は本当にヒップホップ度数が高い。上の曲を含め、ミディアムはフツウにラップが乗っていてもおかしくないビートばかりなので、B-BOYのハートをもわしづかみにすること請け合いです。

さて、先行シングルは「Never」。最初は地味に感じるかもしれないこの曲も、聴けば聴くほどクセになります。キャッチーでつかみのある楽曲が揃う中でこの渋いバラードを切ってきたことが、このアルバムにおけるJAHEIMのスタンスを如実に物語っています。
唯一のゲスト・KEYSHIA COLEを迎えた「I've Changed」は、これまた大ネタ・ATLANTIC STARR「Let's Get Closer」使いの哀愁ミディアム。KEYSHIA COLEは調子イイですね。フェイクなんかはけっこうメアリーっぽかったりもするんですが、リズム感や言葉のハメ方に抜群のセンスを感じます。主役との相性も勿論バッチリで、その辺りからも、JAHEIMのディレクション能力の高さが窺えます。
IVAN BARIASとCARVIN HAGGINSの鉄壁コンビが手がけた「What You Think Of That」はいわゆるネオ・ソウルな質感の良曲ですが、ここでも際立っているのはメロディの強さ。楽曲のフォーマットは、JAHEIMの歌を語る上では大した問題ではないのかもしれません。

そして、何と言っても注目すべきは自分(+腹心達)プロデュース曲の充実ぶり。ラストの「Make A Wish」~「Back Together Again」の流れは、涙なしでは語れません。当たり前ですが、自分で(アレンジを含めた)コンポーズできるシンガーは強い。しかもJAHEIMの場合、KAYGEEやIVAN BARIAS・CARVIN HAGGINSのような、一流の職業作家達と比べても遜色のない曲を作るんだから恐ろしいです。
内ジャケでLUTHER VANDROSSへの愛情とリスペクトを喜々として綴っているところなどはまだまだ微笑ましい限りですが、このまま順調にキャリアを重ねていけば、ルーサーの領域にたどり着く事も可能な気がします。掛け値なしの傑作!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽





上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。