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TRINA/STILL DA BADDEST
TRINA/STILL DA BADDEST

TRINAというアーティストは、こちらが考える以上に突っ込みどころが多い人なのではないかと僕は見ていて、パブリック・イメージの一つであるビヤッチなキャラクターも、限りなく自虐ギャグに近いネタに思えて仕方がありません。だって、“I'm still da baddest bitch”とか“We sex like monster”とか、真顔で言ってたら相当危ない。そういう意味で、特にリリックに関して言えば、ある種大仰なバカバカしさはギャングスタ・ラップ的なファンタジーに近いものなのかも。かなり高い頻度で曲中に登場する品のない笑い声とか、とにかくムダor無意味なコトが多いです、この人。

そんなことはさておき、TRINAの新作『STILL DA BADDEST』のリリースは、プチ・マイアミ・ブームの真っ只中というわけでタイミング的にはバッチリ。本人の口からも既に最高傑作宣言が飛び出しているようで、聴けばその自信も納得のクオリティです。RICK ROSS、FLO-RIDAと時期的にバッティングしてしまいましたが、そもそも皆さんタイプが異なるので、潰し合いというよりはむしろ相乗効果が期待できるのでは。

プロデューサー陣は堅い人選が目立ちますが、トラックは予想以上に粒ぞろいで、ミニマルな曲とメロディアスな曲がほどよいバランスで配置された構成は、実に効果的。
中でも、自身や(コーラスで参加している)SHONIEのマイスペでかなり早い段階からアップされていた先行『Single Again』が最高!!!トランスを参照したと思しきシンセ・プログラミングから疾走感溢れるリズム、鬼キャッチーなサビメロまで、とっても良くできています。この曲は僕もアルバムを聴くたびに何度かリピートしてしまうくらいお気に入りで、同じようなタイプの曲は今後しばらく増え続けるような気がします。ちなみに、曲はカッコイイんですが、リリックとPVはいやがらせかと思うくらいしょーもないです...そういうところも嫌いじゃないですが。
同路線のタイトル曲も、シンセの打ち込みが軽快な佳曲で、気持ち良く鳴り響くピーヒャラ・シンセは西好きにもアピールしそう。

ソリッドな骨格のトラックはえてしてラップの粗を目立たせてしまいがちなので、シンプルなビート上でKILLER MIKEとスピットし合う『Look Back At Me』などは、歌い手にとって難易度が高そうに思えますが、意外なほど安心して聴けてしまいます。
スクリュー声とかけ合うこの曲にしてもそうなんですが、よくよく聴くとTRINAはガヤの入れ方がけっこう巧いので、ヴァースにもメリハリがある。それに、他の女性MCと比べて高音のピークがキツくないので、聴いていてあまりストレスを感じません。つまりは、ラップ自体が十分に魅力的だってことです。

お約束のメロウ曲もなかなか気合いが入っていて、
KEYSHIA COLEがコブシのきいたお唄で貫禄を見せつける『I Got A Thang For You』、
ほのぼのとしたアコギの音色がホッコリな『Wish I Never Met You』、
オリエンタルな世界観にもっていかれる『Phone Sexx』(タイトル通りのアホな曲です)と、TRINAが歌うと良い意味で妙にいやらしくなるから不思議。もちろん、3曲とも鉄板のスロー・バラードです。

ぶった切ったループがカッコ良すぎるラストの『Hot Commodity』は、フンイキ的にほぼ(客演している)RICK ROSSの曲ですが、それくらい今のマイアミ発の作品には互換性があるし、勢いも感じられます。そんな中でも、この『STILL DA BADDEST』は特にオススメ。女性MCといえば、日本の男の子の注目はLIL MAMAあたりにかっさらわれるのが見え見えですが、垢抜けた感のあるアー写を含め、僕は俄然TRINAを支持していきたいと思います!
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テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

PRINCE/PLANET EARTH
PRINCE/PLANET EARTH1
PRINCE/PLANET EARTH2

今年の頭、最新作『PLANET EARTH』の後を追うかのように発売されたPRINCE関連本『プリンス 戦略の貴公子』。多くのプリンス・チルドレンが活躍し、自身もコンスタントに良作を出し続けている昨今なので、“なんてタイムリー!”と期待に胸躍らせて手にしてはみたものの、いざ読んでみるとけっこう肩透かしな感じでした。
まず、書評やダイジェストを読むかぎり主要テーマだった(ハズの)“戦略家としてのPRINCE分析”の内容が、非常に浅い。これに関してはほとんど序文で触れられている程度で、本の大半がファンなら周知のバイオで占められているのはかなり残念です。
さらに驚いたことには、話の内容が、プリンスがワーナーと離別して(一般的に)キャリアが下降線を描いていくとされる部分で終わっていて、話題になったグラミー賞やスーパーボウルでのパフォーマンス、ロックの殿堂入りなどについては一切言及ナシ。
補足的な“あとがきという名の解説”(ナイスネーミング)を読んで多くのファンが溜飲を下げたことは想像に難くないですが、テイマーの存在にかき回された感のある『3121』は百歩譲って例外としても、名作『MUSICOLOGY』と『PLANET EARTH』についてほとんど触れていない関連本が今出回るのは、非常にアンフェアな気がしてしまいます。

プリンスの比較的最近の作品の中では、(特に日本では)『MUSICOLOGY』の人気が高いようですが、僕的には、『PLANET EARTH』はそれをしのぐ傑作。圧倒的な完成度の反面、オーガニック・ソウルな質感がどこか現行シーンの借り物のようにも思えた『MUSICOLOGY』と比べて、『PLANET EARTH』は100%プリンス・サウンド。ブラック/アーバンな音楽がメジャー・フィールドの主流を占める今だからこそ、プリンスには独自の道を突き進んで欲しいと願うファンにとっては、満足のいく内容です。何より、20年ぶりにウェンディ&リサが参加しているという事実が、このアルバムの重要性を物語っていると思います(ファンならばその意味はわかるハズ)。

象徴的なのが、先行シングルの『Guitar』。ひたすらギターへの愛情を歌うリリックも相当飛んでますが、エレキのリフと肉感的なボトムが強力なオケは実に“らしい”感じ。こういうタイプの曲はまさにプリンスならでは、他のアーティストがやっても陳腐になってしまう気がします。深読みかもしれませんが、UKを中心に人気のダンス・ロック~ニューレイヴに対するプリンスの回答とも解釈できるこの曲、珍しく力強い歌唱からも、オリジネイターとしての気概をひしひしと感じます。クリアな作りのPVもなかなかイイ感じで、50歳とは思えないほど若々しいプリンスの姿が印象的。

アルバム全体を見ても、『Purple Rain』の感動再び!な壮大ロッカバラードの表題曲(終盤の長尺ギターソロがヤバイです)から、戦争反対の姿勢を明確に打ち出した歌詞をほのぼのとした普遍的ポップスサウンドに乗せた異色の『Resolution』まで、コンパクトにまとめた全10曲、どれもホントに出来がイイ。
特に、甘茶ソウルと歌モノ・ジャズのちょうど中間をいく美しいスロウ・ジャム『Somewhere Here On Earth』,
ミドルテンポのメロウなビートに語り口調のラップ(Q-TIPをさらに脱力させた感じで悪くないです...というか巧くなってる?)が乗る『Mr. Goodnight』,
UKロック的なアプローチの、リバーブがかったアルペジオ・ギターが哀愁を誘う『Lion Of Judah』などは、音の輪郭をハッキリとさせたミックスの効果もあり、繰り返し聴くに耐え得るクオリティ。
さらに輪をかけて素晴らしいのがアップテンポな『The One U Wanna C』と『Chelsea Rodgers』で、楽しげなコーラスとキャッチーなホーンで飾り立てたサウンドはまさにライヴ向き。ツアー収益が世界的に見ても屈指のプリンスのこと、これでしばらくはガッツリ稼げるでしょうね。

プリンスがこれまで世に放ってきた名作は数多くあれど、『PLANET EARTH』は、個人的に『FOR U』『PRINCE』『1999』『PURPLE RAIN』と並んでベスト5にランクインです。この期に及んで、新作を出す度に大きな驚きを提供してくれるとは恐るべしですが、変にトレンドに影響されずに、以降も独自の道を突き進んで行って欲しいものです。他のファンが何と言うかはわからないけど、もっとギターがギュインギュインなのもアリかなぁ。

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

TORAE/DAILY CONVERSATION
TORAE/DAILY CONVERSATION

これまたBLACK MILKおよびFAT BEATS関連盤をご紹介。とは言っても、アンダーグラウンド・チーム、THE CO.{COALESCENCE}の一員でもあるTORAE(TRAEではないので要注意)はデトロイトではなくブルックリン出身、NYラッパーの王道を行くスタイルのアーティストです。
「DAILY CONVERSATION」にも収録されている、両面ともプリモが手がけた12インチ「Click/Get It Done」(名義はSKYZOO & TRAE)を局地的にヒットさせたTORAEですが、一聴して頭に浮かんだのは、FREDDIE FOXXX aka BUMPY KNUCKLES。
個人的には、アンダーグラウンド(というかインディペンデント)で多数派になりつつあるいわゆるジャジー・ヒップホップのうち、様式美だけを取り入れたようなタイプにはあまり食指をそそられないので、野郎臭い直球勝負のラップ作品は大歓迎(余談ですが、スケジュールをチェックしたところ、TORAEはしばらくMARCO POLO、EMCらとツアーを行う模様...観に行きたいです)。

プロダクションがプリモにBLACK MILK、MARCO POLOというだけでも垂涎モノですが、9TH WONDERも気合いの入った仕事ぶりを見せ、ERIC GやKHRYSISといったアンダーグラウンドの中堅どころも手腕を発揮したビート群は間違いなくハイクオリティ。
一方、主役であるTORAEのラップも聴き応え十分で、正統派なフロウと時折JAY-Zっぽさをのぞかせる声質が、多種多様なビートへの対応をスムーズにしています。また、正統派とは言っても遊び心がないわけではなくて、BLACK MILK製のビートに2PACをパロったようなフロウが乗る「Switch」などは、ギミックなんでしょうけどフツウに面白いです。

キートラックはやはりプリモ制作の2曲(「Click」、「Get It Done」)で、聴けばそれとわかるビートはやはり別格。NYG'ZやTERMANOLOGYらとのコラボでも唯我独尊ぶりをまざまざと見せつけているプリモですが、“やりたいようにやる”感はいよいよもって強固になってきた様子。もちろん、鬼のワンループ+サビ・スクラッチという方法論も健在です。それでも、「THE OWNERZ」あたりから実践されてきた“ドラム・プログラミングの脱ワンパターン化”はここでも試されており、2曲ともに見られる横ノリ感はスパイスと言えるかも。

ソウルフルなストリングス・ネタが高揚感をあおる「Callin' Me」に始まり、
物悲しげなピアノが胸に沁みる「Somethin' To See」(レコードを再生した時の音のヨレも再現しているのが面白い)、
むせび泣くギターの音色がドラマティックな「Get It Goin'」などは、プリモ曲にも劣らぬ出来ばえで、唯一のセンチメンタル・シット「Tayler Made」も、終盤にポッと出てくる曲順の配置が絶妙で、アルバムの色づけに貢献しています。
また、TORAEはJAY-Z的なラップを見せる時があると書きましたが、9TH WONDERが御大本人に提供してもおかしくない、ド派手で壮大なループがロッカフェラ・マナーな「Fantaztik 4」などは、そのハマりっぷりも堂に入ったもの。

マイスペのバイオによると、TORAEはDIPSETの連中(特にCAM'RON)と親しく、一時はメンバー同然の間柄だったとか。先に挙げたNYG'ZやTERMANOLOGY同様、ルックスやラップ・スタイルが地味なぶん今のままではブレイクは難しいでしょうけど、今後そうした人脈を駆使していけば、意外や面白いモノが出来上がりそうな気もします。
理想は今回のアルバムに入っているようなタイプの曲と、メジャーな聴きやすい曲が半々といったところでしょうか...新しいもの好きかつ王道好きの欲張りリスナーにしてみれば、そろそろ時代性と普遍性を兼ね備えた強力な作品が聴いてみたいものです。

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BLACK MILK & FAT RAY/THE SET UP
BLACK MILK & FAT RAY/THE SET UP

名作コンピ「CALTROIT」も好調なデトロイトの至宝・BLACK MILKが、リーダー作「POPULAR DEMAND」収録の「Watch Em」でも相性の良さを披露済のFAT RAYとがっぷり四つに組んだタッグ作、「THE SET UP」をリリースしました。
それにしても、遠目だと二人がHEAVY DとPETE ROCKに見えて仕方がありません(ご丁寧にもFAT RAYが着ているスタジャンにDのワッペンが付いていたりするし)。だからといってこじつけるわけではないのですが、昨年あたりからのBLACK MILKは、グループ作と並行して外部発注でも神がかり的な仕事を連発していた時期のPETEを思わせるほど制作に意欲的、かつそのクオリティにも間違いがない。名前と見た目を裏切らないファットなラップが持ち味のFAT RAYともども、(特に)往年のヒップホップ・ファンへのアピールは盤石ではないかと思います。尚、発売元は信頼のブランド・FAT BEATSです。

いなたいエレキギターがオケをグイグイ引っぱるファンキーなロックチューン「Frawless」で、のっけからテンションが上がりますが、続く「Lookout」がそれに輪をかけてヤバイ。
荘厳な中近東系コーラスが鳴り響くイントロから一転、定位をフル活用した立体的プログラミングのドラム+パーカッションが繰り出されるメインループにつながる展開からして鳥肌モノですが、音程のない残響音を中心に据え、その上にうっすらとウェーブシンセを重ねたり、時折SPANK ROCKやM.I.A.などのプロダクションで使われそうなブッ太いアナログシンセを挿入したりと、ディテイルも計算し尽くされたトラック構築は完全にネクストレベル。あー、この曲マジで鬼だわ...12インチが出たら買い直そう。
さらに、ドラムのキメを多用した勇壮なループと漆黒のデトロイト・グルーヴの合わせ技が見事な「Take Control」、
エレピを前面に押し出したフュージョン風味のトラックにマシンガン・ラップが乗っかる「When It Goes Down」、
疾走感溢れるハーコー・トラックに差し込まれるスクラッチがナイスな「Ugly」(ロックなベースもイイ感じ)などは、もはや余裕を感じさせる出来映え。

しかし、クセ者BLACK MILKのこと、当然それだけで終わりではありません。
僕がこの人に惹きつけられる要因の一つとして、程度の差こそあれ、毎回作品に何かしらの実験性を付加する点が挙げられるのですが、「THE SET UP」におけるテーマは、さしずめ“フリップ”と“ロック・ドラム”といったところでしょうか。この二点については非常に意識的に音作りを行っていると思うので、念頭に置きながら聴くと色々発見があって面白いです。
バタついたドライなドラムと細か~く刻んだネタ処理が劇的にカッコイイ「Not U」を始め、
これまたMADLIBが用いそうなロウなドラムと、デジタル・エラーが生じたかのようなねじれまくったループが異空間な「Get Focus」(客演はPHAT KATとELZHI...ドープ過ぎる!)などは、その最たる例。
が、個人的に一番ブッ飛ばされたのは、その名も「Outro」のトラック。なぜこのクソヤバビートがアウトロ...?思わずMARVIN GAYE「I Wanna Be Where You Are」を初めて聴いた時の“えぇ~!?”という感覚を思い出しました。低音ストリングスをサブリミナルにチョップし、新たな音色を作り出すという手法はかなり斬新で、聴き応え十分。ウーアー声やクリック・ノイズ(!)といったパーツも実に効果的で、どうしてもラップ入りのフル尺ヴァージョンを聴きたくなってしまうところですが、“この程度のビートならいくらでも作れるよ”、ということなんでしょうか...恐ろしいです。

アウトロとボートラを含めて11曲と小品ながら、それを理由に素通りするのはあまりに惜しい作品です。例によってビートありきの話をしてきましたが、今風のフロウも随所に取り入れたBLACK MILKと、不器用ながら熱さを感じさせるFAT RAYの掛け合いはやはりスリリング。中でもGUILTY SIMPSONを迎えた「Bad Man」は、ことラップに関して言えばアルバムのハイライトかも。
ビート/ラップともにありきたりな企画モノとは一線を画する「THE SET UP」。試しに何曲か聴いてみれば、明らかに違いを感じることができる...ハズ。

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